日本山村硝子が高機能野菜工場を竣工、てどんな取り組み?
会社四季報2023年夏号を読んでいて、なんか素敵だなと、気になった。
日本山村硝子の特色欄(会社の超簡潔紹介コーナー)には硝子瓶製造最大手、と書かれていた。
そして、日本山村硝子がJR貨物と合弁で福井県にケール、クレソン等の新工場4月稼働、とのこと。
硝子瓶製造最大手である会社が野菜の工場を竣工したと知って、初見では素敵だなあという感情が湧いて、気になった。どんな取り組みなんだろう。
まず、日本山村硝子がどんな会社なんだろうと思って、HPをみてみた。
日本山村硝子株式会社のHPの会社情報のページ。
創業は1914年(大正3年)4月5日。
イメージするために歴史の確認。教科書的にサラエボ事件の年?自分の学がなさすぎてピンとこないので、1914年生まれの著名人を確認してみる。これまた学がなさすぎてピンとこない。1920年生まれまで昇って初めて自分程度でも存じ上げる名前、俳優の森光子さん、プロ野球選手の川上哲治さんがいらっしゃった。
とにかく、偉大だとというイメージが湧いた。
事業はガラスびん、プラスチック、ニューガラス、物流の4つのセグメントからなっていた。
目を引いた(HPの作り的にも。)記述は、「ガラスびんの生産において業界No.1」。
歴史と実績を誇り、ガラスびんという分野でリーティングしている会社。信じられないくらいざっくりした認識だが。
そして、件の高機能野菜工場について、なぜやるんだろう?を追って調べてみた。
2023年3月31日開示の「山村JR貨物きらベジステーション株式会社 植物工場竣工について」が掲載されていた。
https://www.yamamura.co.jp/files/news/ir/20230331_CMS0249.pdf
「きらベジステーションは、工場新設を通じて高機能野菜の安定供給を行い社会に貢献」、「日本山村硝子は、循環型社会の実現を目指して植物工場の更なる拡大を図ります。」との。(上記資料の抜粋文章です。)
目的は循環型社会の実現、そのための1つの手段として、高機能野菜工場、なのだなと理解できた。
ついで、がらすびんのリーディングカンパニーが高機能野菜?というところを調べたい。
経緯や裏側はもちろんわからないが、きらベジステーションのHPによると、「当社の親会社である、日本山村硝子(株)が長年の研究開発により培われたノウハウを投入し、野菜の栽培を行なっています。」とのこと。
野菜の栽培を研究開発していたんだなと。そして、着実にノウハウを蓄積していたんだなと。
野菜の栽培については、Corporate Communication Book(会社の概要が2021年3月31日現在、とあるのでその時点のBookだと思う。)にその沿革の手がかりがあった。
https://www.yamamura.co.jp/csr/report
カンパニー(事業セグメント)と研究開発センターの紹介のスライドで、「研究開発センター」の紹介があった。
「研究開発センターは、2007年の設立から現在に至るまで、既存事業とは異なる分野で新規事業の研究開発を続けています。開発の基本コンセプトは「安心・安全」「環境」「サステナブル」。開発テーマの一つである植物工場事業は2014年末から生産販売を開始し、完全制御型植物工場としては第一号となる機能性表示食品の届出を実現。今後も競争優位性のあるオリジナル技術の研究開発を継続していきます。」とのこと。
私が四季報で植物工場のことを知ったのが2023年なので(しかも竣工後)、15年以上のノウハウの積み重ねがあるのか!!!すごい。
また、HP上の「物流セグメント」の紹介中、「山村倉庫の事業内容」の部分で植物工場のことが触れられていた。
「植物工場における栽培・包装業務 日本山村硝子が運営する植物工場において、栽培から出荷までの作業全般をサポートしています。」とのこと。
そこで、山村倉庫株式会社のHPをみに行くことに。
「完全制御型植物工場において植物の栽培から収穫、梱包、出荷までを担っております。」
すでに植物工場における生産・物流が実行されている!!
色々知ろうとしてみると、ガラスびんリーティングカンパニーの高機能野菜工場は新規事業として研究開発から始まり、ノウハウを積み上げ、循環型社会の実現のために稼働していた。
ワクワクする取り組みを知るきっかけをくれた会社四季報先生に感謝。